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【CEOブログ】障害者雇用と「比較優位の原則」 #002

仕事・訓練

こんにちは。

#あらゆる個性を強みに変える

就労移行支援事業所ライラ代表の吉田です。

「比較優位の原則」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。ネット上で調べていただければ色々と情報が出てくると思いますが、中島隆信さんという方の著書『新版 障害者の経済学』(東洋経済新報社)の中に大変分かりやすい説明がありましたので、そこで紹介されていた表を用いて説明していければと思います。

  • 【1】生産性

A氏 B氏 C氏
魚1tを生産するのに要する時間(h) 2 6 6
肉1tを生産するのに要する時間(h) 3 4 4

出典:『新版 障害者の経済学』(東洋経済新報社)に記載の表をライラで一部編集

登場人物は、同じ会社で働くA氏、B氏、C氏の3名です。まず「生産性」を見てみましょう。表に記載の時間が短ければ短いほど、生産性が高いことを意味しています。

A氏は、肉を生産するより魚を生産することの方が得意です。(2<3)

B氏とC氏は二人とも魚を生産するより肉を生産することの方が得意です。(4<6)

A氏はどちらかと言うと肉を生産することの方が苦手ですが、それでもA氏の肉の生産性は、どちらかと言うと肉を生産することの方が得意なB氏やC氏よりも更に高いです。(3<4)

繰り返しになりますが、数字が低いほど生産性が高いことを示しています。なのでこの3名の中では、A氏の生産性が際立って高いことが分かります。

【2】生産量

A氏 B氏 C氏 合計
消費時間 生産量 消費時間 生産量 消費時間 生産量 生産量
(h) (t) (h) (t) (h) (t) (t)

均等

生産

16 8 24 4 24 4 16
24 8 16 4 16 4 16
合計 40 40 40

特化

生産

40 20 0 0 0 0 20
0 0 40 10 40 10 20
合計 40 40 40

出典:『新版 障害者の経済学』(東洋経済新報社)に記載の表をライラで一部編集

次に「生産量」を見てみましょう。A氏、B氏、C氏はそれぞれ週に40時間労働を行います。

    • <均等生産>
    • この際、3名それぞれに「魚と肉の生産量が同じ」になるように働いてもらいます。「均等生産」と書いてあるところがその詳細です。

    A氏は魚の生産に16時間費やし、肉の生産に24時間費やし、計40時間働きました。その結果、魚を8トン、肉8トンを生産しました。「魚と肉を同じ量」生産することができました。

    B氏とC氏はそれぞれ魚の生産に24時間、肉の生産に16時間費やし、計40時間働きました。その結果、それぞれが魚4トン、肉4トンを生産しました。この二人もA氏同様に「同じ量の魚と肉を生産」することができました。

    それでは3名合計の生産量はどうなっているでしょうか。「均等生産」という枠の一番右を見てください。3名合計で、魚16トン、肉16トンを生産できたことが分かります。これが、A氏、B氏、C氏の3名それぞれに対して「魚と肉の生産量が同じになるように働いてください」と伝えた際の結果となります。

    会社で仕事をする際、自分の得意なことだけに集中するのではなく、満遍なく様々な業務に取り組むことが求められることがあります。「魚と肉を同じ量、生産せよ」というのも、それと同じ話です。

            • <特化生産>
            • 最後に「特化生産」の考え方を見ていきます。これはA氏、B氏、C氏それぞれに、「自分が一番得意とするものに集中して」働くよう指示するものになります。

          • 例えばA氏であれば、一番得意なのは魚の生産です。B氏、C氏は、肉の生産が一番得意です。肉の生産のことだけを考えたら、B氏、C氏にお願いするよりも、A氏にお願いした方が高い生産性を実現できます。それでも「自分が一番得意とするもの」に取り組んでもらうので、A氏は肉の生産ではなく、自分が一番得意な魚の生産を進めていきます。

          結果はどうでしょうか。「特化生産」という枠を見てみましょう。

          A氏は魚の生産に40時間費やし、肉の生産は0時間、計40時間働きました。その結果、魚20トン、肉0トンを生産しました。得意な魚に特化しているので、当然肉の生産はありません。

          B氏とC氏はそれぞれ魚の生産0時間、肉の生産40時間で、計40時間働きました。その結果、それぞれが魚0トン、肉10トンを生産しました。B氏、C氏はA氏の逆で、魚の生産がなしです。

          3名の合計生産量を見てみましょう。「特化生産」の枠の一番右を見ると、魚20トン、肉20トンとなっています。「均等生産」と「特化生産」、どちらの場合もA氏、B氏、C氏、3名の労働時間は同じでそれぞれが週40時間働いています。それでも合計生産量を見ると、魚、肉、共に「特化生産」の方が「均等生産」を上回っていることが分かります。

          【3】「比較優位の原則」が教えてくれること

          このように、複数メンバーがチームワークでもってして働く際は、各メンバーが「自分の得意な領域」に特化することがチーム全体の生産性向上に繋がる、これが「比較優位の原則」です。

          重要なポイントは、「自分の得意な領域」への特化であって、「他人との相対比較の中で得意なこと」ではないということです。肉のことだけを考えたら、B氏ではなく、A氏に生産してもらった方が良いのです。それでもA氏には肉を生産してもらうのではなく、魚を生産してもらいます。B氏はA氏よりは生産性は落ちるかもしれませんが、それでも「自分にとっては一番得意」な肉を生産してもらいます。そうすることによって、A氏一人では到底辿り着くことができなかったような生産性を、チーム全体では実現できることになります。

          尚、一点補足としては、「個人最適」を考えたら「特化生産」の考え方がベストとは限りません。「比較優位の原則」は、あくまでもチーム全体でのベストパフォーマンス実現を目指す際の話となります。

          【4】障害者雇用の現場では

          障害者雇用をなかなか進められずにいる企業から多く聞かれる声として、「障害者の方にやってもらえるような仕事がない」というのがあります。そしてこの発言の裏には、「障害者に仕事を任せると、そうでない場合と比べてパフォーマンスが落ちる」という誤解が存在している可能性があります。

          なぜ誤解なのかは、「比較優位の原則」が頭に入っていればすぐに分かると思います。A氏とB氏を比べると、B氏の方が生産性は低いです。それでもB氏が存在することによって、A氏は自分の得意な領域への特化が許され、その結果チーム全体の生産性がむしろ向上しています。

          障害者雇用をなかなか進められずにいる企業は、①会社の中にある仕事の整理、そして、②各社員の特性を踏まえた「適材適所」での人材配置、この2点に改善の余地があると言えるかもしれません。この2点をしっかりと推し進めることができれば、障害者雇用を「会社全体の生産性向上」につなげていけることが分かります。

          【5】あらゆる個性を強みに変える

          就労移行支援事業所ライラでは、就労を希望する障害を持つ方々への訓練・就職支援・就職後サポートを実施しています。「ライラはどんなところなんだろう?」「ライラと共に歩んでみたい」など、少しでも興味を持っていただけましたら、是非一度遊びにいらしてください!

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